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バンコクで起業ししたものの、タイ語は難しい・・・日々努力。
プミポン前国王の持続可能な社会を作る事例から
ー知らないことが多すぎる


11月17日に行われたAPEC首脳会議の前夜祭、ガラデイナーについて、調べてみた。
21カ国の政府の代表が集まった場で紹介されたもので、テレビ、ニュースでも報道された。
 メニューのテーマは「地方が世界をつなぐ」である。王室プロジェクト、一村一品、地方の農村を代表したものである。香りと、味、色合いなどタイの芸術、食文化の力、観光地の魅力などソフトパワーが発揮された。
 内容は、タイ北部ナン県の食材から南部のべトン地区の食材まで、東北部やアンダマン海の海産物まで1000か所から応募の中からえりすぐったものが提供された。
 前菜は、タイの北部のカオソイという米粉の麺を使ったもの。サラダはアユタヤ産の果物とエビを調理したもの。メインは、コラートで飼育されたワギュー肉、タイ最南部のべトン産の鶏肉、アンダマン海の雷魚を使用。デザートは、タイの果物とお菓子、飲み物はタイ北部のナン県で栽培されたお茶とコーヒーが提供された。主食は、東北部のホンマリ(香り米)である。
それぞれの産物には歴史がある。主食のタイのホンマリ米(香り米)は、前のプミポン国王が提唱された持続可能な社会のモデル地区の産である。東北部5県に渡る広大な荒れ地トウン クラ ロンハイ(Thung Kula Ronghaiタイ語の意味は泣き叫ぶ荒れ地)が開拓されて現在はジャスミン米(香り米)の産地になった。同地は1981年からタイ東北部スリン、マハサラカム、ヤソートン、ロイエットの5県で210万ライ(約3200平方キロメート)の土地である。かってはこの土地は海底であったが、造山活動によって隆起して今の平地になっている。この地域を5日歩いても、樹木が無く、影もない地域であった。乾季には、土地は荒れ、雨季には洪水という地域が、数十年に及ぶ農民とそれを支える周囲の努力の結果、今では香り米の産地になった。1950年から米国はタイ国の隣接するラオス、ベトナムからの共産化を防ぐという狙いもあったのか、タイ政府の貧困撲滅に協力をしてきた。具体的にはコメの品種改良である。米国の2つの大学の指導とタイの農業省の共同作業により、同地に適した品種が育成されてきた。
 2つの大学とは、米国のコーネル大学やジョン ホプキング大学の協力があった。コメは1年に一回の収穫で、雨期に田植えをし、乾季に刈り取る。タイ中央部では年間3回も収穫があるが、現地では年1回の収穫しかできない。その理由は、雨季後半、降雨量が少なくなると、地下から塩分が地表に噴き出すからである。従い、田植えのタイミングも難しい。地球温暖化の影響か2010年は降雨量が少なく、収穫が例年の半減となった。半世紀を経て、農民の汗と涙の結果、かっての荒れ地が今は40万人の住民が住む。開拓史はタイの社会では有名である。
 なお、11月の中旬に、3年ぶりに日本に行った。今までの一時帰国は主要都市の駅前ホテルを利用した。しかし、今回は時間的にも余裕があったので、奈良、名古屋、東京では民泊を利用。それぞれの立地は、駅前ではないが、旧市街、150年前の民家を改造したものなど、今まで経験できない場所や文化に触れることができた。奈良では、ほぼ半世紀前に卒業した中学校も立ち寄ったが、たまたま現在の校長とも面談して、かっての在学した時代の様子と今の様子を比較して意見交換ができた。1学年13クラス、1クラス50人というベビーブーム時代を経験して、校区が広いから、半分は新しい中学ができたことと、最近のクラス当たりの生徒数が減少したことなどをお聞きした。当方からは、中学や高校から海外との交流の機会を勧めたりした。名古屋でも、江戸時代に4間通りという防火区域を作った一角が戦争中も残って、今に至る景観を提供してくれた。名古屋城を最初に築上した加藤清正の像を見て、ありし時代を思いめぐらせたのである。

つまり、旅行や歴史を学ぶことで、新しい見方ができる。自分が知っていると思い込んだことが、時代と環境が変わると、間違った判断をすることになる。
12月は、1年を振り返ると良い機会でもあり、また年末年始には多くの友人、知人と会うことも多いでしょう。予断をなしに、白紙の状態で話をすることをお勧めしたい。(2022.12.18)
kato kiyomasa20221118080841
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