バンコクで起業ししたものの、タイ語は難しい・・・日々努力。
中小企業のたくましさを勉強することができた。
以下は12/19、取材をしたT社の概要です。

1.出身 埼玉県越谷(本社)
2.業種 Tスプリングメーカー、タイはその50%出資、同族が50%出資の子会社。
3.進出 1996年
4.経緯 
 従業員30名程度のばね製造中小企業の第2世代。親父がばねやで、生まれたときから商売を見てきた。
 兄が会長で、社長の弟としては顧客が海外に進出していることから一人で海外に。
 30日間タイ、10日間、日本という拠点を交代しながら生活をしてきた。
65歳になった3年前から、兄の長男を社長に、自分の息子を専務としたため
自分は親会社の社長を退任。非常勤の取締役となり、子会社の経営に専念。
 タイ進出の最初は従業員3-4名からスタートをして、注文をもらうためただ頭を下げて回るだけであった。
 直後に1997年の通貨危機を経験して、2000年までは泣かず飛ばず。収支は合うようになったのは2000年ごろ。
 そのとき、現在地に土地を購入して移転。社員は日本にもAOTS研修生として出しているが、機械はタイのほうが最新型を導入。
 2001-2002年ごろからタイ経済も回復してきた頃から、収益の全てをつぎ込んで機械に。
 親会社には、材料、機械の購入窓口としてまた、日本の価格競争にもタイに子会社があることをメリットとして 競争力をつけてきた。
5.現状 売り上げ2.3億バーツで15%程度の経常利益。社員157名。2007年までは50%の配当、親会社には2%のロイヤリテイ支払いをして、
 7年前の工場移転の際にあった親会社借り入れも完済。7年間はBOI恩典で、法人税支払い免除であった。
 機械購入による減価償却もあって手元資金は豊富。それだけ新規機械の導入を続けて、タイでは少ない設備投資型SME。
 当時から銀行借り入れ無しで、無借金経営を続けてきた。
6.中小企業が海外に出る相談を受けることが多くなった
 率直にいって今から出ても遅い。いろいろな条件が重なったため成功をしたのであって、何かが欠ければ失敗する。
 たとえば、良いタイ人に出会ったこと。通訳がマネジャーに育ったため、自分はいまだにタイ語もできない。製造と、総務の2人のマネジャーの おかげで工場が回っている。
 給与は低くする考えはない。周辺地区の賃金、ボーナス水準より少し高めにしている。バンコクからすれば、最低賃金は下であるが、
 むしろそれよりも高めにしている、そうすれば、良いタイ人が来てくれる。
 しかし、皆の意見を聞いて50:50でタイ人、日本人が意見が分かれる場合は、タイ人の意見に賛同して、日本人には辛抱をさせた。
 理由は、ここはタイだから。タイ人が働いてくれないといくら日本人ががんばっても知れている。
 
7.親会社の経営を担っている兄の長男(社長、34歳)と自分の息子(専務.32歳)にはタイの会社はまだ経営する力は無い。
 子会社があるがゆえに親会社の取引先が増えたことなど、親孝行な子会社だと理解が足りない。
 むしろ親会社の現場、工場よりも子会社の工場が生産効率は良い。
 ばね製造の大会社に負けなかった理由は2つ。
 1)決断が早いこと。問い合わせがあれば、ばね製造の機械メーカーの営業に直接電話をして、直ぐに機械を導入するなど、 親会社の承認不要で、自分が決めていった。使わなくなった機械の責任は自分にあることから、開いた時間を売るための努力もした。
 2)CASH FLOWがあったこと。
 同じばねを作って日本よりも収益が良いのは、多品種少量生産の日本と比べ、多品種だがタイは大量生産が多いから。

8.将来の懸念 
 自分は金属からばねを作る世代で育った。21世紀にはプラステイックのばねが生まれてくるであろう。
 現在はコストが高いことからプラステイックばねの導入はないが、絶えず次の10年を考えるべきだ。
 親会社の経営が軌道に乗れば、自分は退任してもよい。
 場合によれば、同族からの脱却もありうる。
 十分、親会社に貢献したことから、将来はタイ人のタイ人による経営になっても良い。

9.方針 人材開発に学歴は無用」との方針で、優秀な高卒を大卒の上に置き工場の運営をした。
当初は、大卒のおや、親戚から嫌がらせの電話を受けたり、引き上げられた本人も大変だっただろうが、
これによってタイ人社員のやる気が変わった。大卒の社員は優秀でなかったこともあり、数ヵ月後にやめていった。
 方針は、学歴関係なし。兄弟、親子、夫婦は採用しない。なぜか。小さな派閥を作りたくなかった。
 ISOの同業他社に先駆け、親会社よりも早く取得。環境の14001と自動車の16949など取得をしている。

以上、簡単にT社を紹介しましたが、経営者の自信にあふれた言葉には、中小企業が海外で成功する秘訣があるように感じました。
一言で言うと、決断力が成功の秘訣です。


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